魔女の本棚

出版で人生のアクセルを踏む!書籍企画のノウハウや雑記など。

今書ける本は、すぐに消える本。

相変わらずマイペースで不定期更新の管理人です。

先週はほぼ打ち合わせで連日外出。

帰宅途中に立ち寄ったブックファースト@新宿店では

蔵出し本フェア」を開催していましたが、そのラインナップに釘づけ。

普通に読めそうな本も沢山ありましたが、

中には戦車全書とか

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はたまた拷問全書などなど・・・

 

オカルト感満載で、さすが在庫些少の蔵出し本だなあと感心しました。

 

そして週末には、3年ほど前に出版のお手伝いをさせていただいた

海洋散骨をテーマにした本「お墓に入りたくない!散骨という選択

の著者・村田ますみさんの運営するカフェの1周年記念マルシェに参加。

 

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今を生きている人は、どことなく死をタブー視する風潮がありますが、

こちらのカフェでは、あらゆる世代の背景にそっと寄り添う終わりの時を

感じながらゆったりと過ごせます。

 

ちなみに、この日は子どもたちでいっぱいでした。

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赤いアロハ姿の女性が村田ますみさん。

 

出版は、間違いなくビジネスを加速させた

そうおっしゃって下さいました。

たしかに彼女が駆け抜けてきた、出版から3年間の軌跡は素晴らしい。

あれからたびたびテレビでもお目にかかるようになりました。

 

けれど、それだけじゃないと思うのです。

 

自分の本を出したい・有名になりたい・ビジネスを成功させたい。

出版を希望される人は、あえて皮肉な言い方をすれば

己の自我が強い人が多いのも事実。

動機はなんでもかまわない。

 

けれど、その背景にソーシャルなエッセンスがなければ

読者の心をつかむことはできないのではないでしょうか。

多くの人に本当に必要とされる本とは、行間から溢れでる、

著者の心そのままの姿だったりするのではと思います。

 

ますみさんはお母さまを亡くされましたが、

死というものを本気で考える大きな転機になったそうです。

 

そして、著書では愛する人を亡くされた方々へのインタビューもあり

私も同席させていただきましたが、

出版後しばらくして私も母を亡くしたので、

とても印象深い本になりました。

 

今書ける本は、すぐに消える本

 

どこかでそんな言葉を聞いたことがありますが、

村田さんのご著書は、出版から3年経った今でも

必要とされる方々にとって、心のよりどころになっていると確信しています。

 

作る側としても、村田さんのご著書のように、

こうした人の心に寄り添う、いわば「天命本」を

地道に世に出していけたらいいな、と思う今日この頃です。

 

※BLUE OCEAN CAFE

東京都江東区の終活コミュニティカフェ「ブルーオーシャンカフェ」

※お墓に入りたくない!散骨という選択(朝日新聞出版社・村田ますみ著)